第八回 自吸弁

こんにちは!なっとくユーアイ塾のお時間です!早速ですが今回も元気よくやっていきたいと思います!準備はよろしいでしょうか!? \シーン!!!/

さて、わたくしごとながら最近、このサイトにこんなものが誕生いたしまして。

トラブルのもと調査チャート

トラブルの際にお役に立てばいいなぁと一生懸命作ったものなのですが、ここでよくトラブルのもととして登場するものに「ポンプの自吸弁脱落」というものがあります。

今回はその「自吸弁」についてお話していきたいと思いますのでよろしく! \シーン!!!/

とにもかくにも、まずはポンプのことからお話しします。

循環ポンプの仕組み

弊社で製作しているろ過装置ですが、浴槽水を循環させるために使用しているポンプは大体『渦巻きポンプ』の『自吸式』を使っています。

だれがなんと言おうとポンプの図part2

前回も少しお話しましたが、渦巻式というのはケーシング内で羽根車(インペラ)を高速回転させ、その遠心力で水流を起こす仕組みになっています。

もうちっと詳しく言うと、高速回転する羽根車によって生じた遠心力でポンプ内の外側には圧力が掛かります。水は外側に押し付けられ、吐出口から流れ出るのです。

一方遠心力の中心、渦の真上というのは圧力が上昇することがないので、吸込口の水は激流に弾き返さされることもなく、吐出口へ流れる水流に引っ張られる形でポンプ内に侵入します。

 

さて、ここで問題なのですが、こういった仕事をするポンプを新しく買ってきたとき、購入者はどんなことをしなければならないのでしょう?

新品のポンプは当然ながらケーシング内に水が入っていません。これではただ羽根車が空を切る虚しい作業をするだけとなります。全力の空振りです。

なので新品のポンプの初動時は必ず『呼び水』をしなければなりません。ポンプ内をあらかじめ水で満たし、水流を生み出せるようにするのですね。

ではせっかく作動するようになったポンプを一度停止すればどうなるでしょう?

羽根車は止まり、遠心力もなくなり、水流も消え、ケーシング内の水は行き場を失い吸込み口へ逆流……。そうしてケーシング内の水が減り、次ポンプを動かすときうまく水流を作り出せない、ということになってしまいます。

しかしそこは『自吸式』のポンプ、次回動作の呼び水分をケーシング内に留めておくことができるのです!!!

登場☆自吸弁

そんなポンプ界の救世主・自吸弁。正体はこちらです。(形状には種類があります)

これは……予想外に……シンプルな感じですね……。(※個人的感想です)

この中心の丸いところには重りが入っていて、全体的な素材はゴム製です。

これがどこでどうなっているかというと……

ここに挟まっています!!

オレに構わず先にいけ

自吸弁はここで吸い込んだ水が逆流しないように頑張るのが役目です。ケッ…結構原始的だナァ!!!

が、原始的であっても自吸弁をあなどってはいけません。

ろ過装置は自吸弁が脱落すると大変です。

自吸弁が脱落すると・・・

逆流絶対許さない

自吸弁というのは言った通りにゴム製でして、真ん中の弁が流水によって開いたり閉じたりを続けていると繋がっているところがどんどん弱っていきます。

そして大体3年くらいでちぎれます。これは消耗品なので仕方ないことです。

しかも自吸弁は配管にちょうどはまるサイズなので、脱落するとすっぽり水の通り道を塞いでしまう可能性があります。

水「コ、コイツ立ったまま……」

こんな感じで脱落した自吸弁。ろ過装置はどうなってしまうのッ?!

~こうなってしまう~

ろ過能力が低くなる

ポンプの電流値が上がらなくなる

水漏れする

異音がする

異常高温警報が鳴る

浴槽温度が高くなる

水位も安定しなくなる etc…

これはダメダメだ!!妻がいないとなにもできない旦那のようだ!!

ただ奥さんに家出されてしまった旦那さんは頑張ればなんとかなりますが、ろ過装置は自吸弁が脱落してしまうと頑張ってもどうしようもありません。むしろ頑張れば頑張るほど人を傷つけていくという十字架を背負ってしまうことになるのです。

 ~十字架の連鎖~

配管の直径と大体サイズが同じなので脱落するとヘタすりゃ配管をガッツリ塞いでしまう。

→水の吸込量が少なくなり、ポンプが空運転に似た状態になる。(ろ過能力が低くなる・電流値が上がらなくなる)

→メカニカルシールなどの部品がすり減り水漏れや異音を起こす。

→ポンプの熱を水温だと勘違いし、異常高温警報が鳴る。

→空運転の熱で通常より高い水が循環され浴槽水が熱くなる。

→入浴者が悲しむ。

まさに地獄。

しかもこんなに不幸なことが起こるのに分解しないと落ちてるかどうかが分からないとか…ッ!

ひどい話ですねぇ。

でも逆に考えたらこんな症状が出始めたら「自吸弁がやられたか……」と悟ることができるのではないでしょうか?

ポンプにとって空運転はデッドオアアライブが左右される危険な状況なので、少しでもなんかおかしいなぁと感じたら自吸弁脱落を含めた不具合が出ていると思って業者さんに点検を依頼してくださいね!

もちろんユーアイ技研もメンテナンスを承っております。

お問い合わせは072-936-0039まで!

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