こんにちは、なっとくユーアイ塾です。
最近の猛暑……温度計を見るとテンション下がるのでもはや見るのもイヤ。そんなこの頃ですが、今回はあえて配管に設置されている色々な計器類(+α)をご紹介しようと思います。
浴槽なんて水温測ってなんぼですからね!見て見ぬふりはできませんからね!いわば浴場システム制御のかなめ、システムの「シ」、いつもありがとうございまーす!
温度計・温度センサー
いわずもがな、水温を測るためのものです。種類がいくらかありますが、今回は2種類挙げようと思います。
出典:林電工㈱
電流の抵抗値で温度を測るセンサーです。
先端に一定の電流が流れる抵抗素子というのが仕込まれているのですが、その抵抗素子は温度によって電流の流れ方(抵抗値)が増減します。なので、抵抗値を測ればおのずと温度も測定できる、そういうヤツです。
頭に付いているのは端子箱といって測温抵抗体から制御盤に導線を繋ぐために接続端子を納めた部分になります。
バイメタル温度計
出典:山本計器製造㈱
温度による膨張係数で温度を測る温度計です。
バイメタルというのは、温度による膨張係数の違う2種類の金属板を重ねて張り合わせたものを言います。
下の図のように、バイメタルの周囲の温度が上がると、高膨張側の金属の長さが伸びます。低膨張側の金属はほとんど伸びないので上に曲がります。温度が下がればまた元の状態に戻ります。
出典:右下精器製造㈱
これを応用し、バイメタルを「つるまき状」にぐるぐる巻いたものがバイメタル温度計。
温度変化によって回転の力が加わり、その加減で温度を測るヤツです。
圧力計
タンクや配管の圧力を測定するためのものです。
種類は様々ありますが、一般的に使用されているのはブルドン管式圧力計という種類です。ので、今回はそちらをご紹介。
出典:㈱第一計器製作所
中に楕円形の金属管が入っているのですが、圧力が加わると金属管が円形になろうとして動くので、それを利用して圧力を測るヤツです。
膨張タンク
熱交換器で水の温度を上げたりすると、水が膨張してタンクや配管の圧力が上がります。そしてなにかの拍子に急な圧力上昇が起こったりすると配管が外れる・機器が壊れるなどの事故が起こってしまったりします。
それを予防するために設置するのが膨張タンクです。
開放式と密閉式がありますが、衛生面の観点から外部に排出せず不純物の混入リスクが少ない密閉式が多く導入されています。
出典:森永エンジニアリング㈱
密閉式のタンク内は、樹脂製のダイアフラム(膜)などによってガス室に別れており、ガス室は補給水と同じ圧力のガス(窒素や空気)が入っています。
水の体積が増えると、ダイアフラムが圧されてガス室が収縮し、急な圧力上昇を防ぐというヤツです。
水位計
受水槽や貯水槽がシステムに組み込まれている場合などに、そのタンク内の水位を計測するため使います。
電極棒式・電極帯式・センサー式・フロートスイッチ式など種類がありますが、今回は電極棒式をご紹介します。
出典:㈱ショウエイ
こんな電極棒が突き刺さったヤツなんですけど、それを水槽の上からこう、ぶち刺すのです。
水槽は一定の水位まで自動で水を補給する電動弁が付いているのですが、それを制御するために水位電極棒があるわけです。
あらかじめ電極棒は感知させたい水位の高さに切っておきます。電極は3~5本くらいがよく利用されるようです。
一番長い電極棒がアース。これと他の電極棒の間に水を媒体として電流が流れています。水があれば電流が流れるし、なければ流れない。そういうヤツですね。
それで浴槽に使用する場合に限るのですが、普段は一番短い電極棒より高い位置に水位が保つように設定されています。そこから水位が上がり下がりするとこんな感じになります。
彼らがいるから我々は適切な温度の浴槽に入れるわけですね。感謝感謝。
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